2025.11.4
no.81

令和6年度輸入食品監視指導結果について
 
 
 2025年8月28日に厚生労働省より令和6年度における輸入食品監視指導計画に基づく監視指導結果が公表されましたので簡単にまとめたいと思います。
 
 1. 輸入届出の審査
令和6年度の輸入届出は、件数で2,466,004件、重量で約3,191万トンであり、輸入届出のうち、206,227 件に対して検査(検査率8.4%)を実施し、このうち731件(延べ777件)に法違反が確認され、積み戻しや廃棄等の措置を講じました。これは届出件数の 0.03%に相当します。
 輸入・届出数量の推移を見てみると、届出件数は令和元年までは右肩上がりに増えていましたが、令和2年に起こった新型コロナ感染症の影響で大きく落ち込み、それ以来コロナが収まってもあまり回復していません。これは円安の影響が大きいと思われます。輸入重量については平成13年位からずっと横ばいでしたが、令和2年に起こった新型コロナ感染症の影響で輸入重量も若干減少し現在まであまり回復していません。 
 
 
 
 2. モニタリング検査、検査命令
モニタリング検査は、多種多様な輸入食品等の食品安全の状況について幅広く監視するために実施する検査であり、令和6年度は48,050件(計画件数延べ100,224件に対し100,982 件(実施率:約101%))を実施し、このうち127件(延べ127件)に法違反が確認され、回収、廃棄等の措置を講じました。
 食品衛生上の危害の発生防止のため、法違反の可能性が高いと見込まれる輸入食品等については、対象国・地域、対象食品等、検査の項目等を定め検査命令を実施しました。令和7年3月31日時点で、全輸出国が対象の15品目及び42の国・地域が対象の114品目を検査命令の対象としており、令和6年度は、70,034件(延べ93,335件)を実施し、このうち198件(延べ201件)に法違反が確認され、積み戻しや廃棄等の措置を講じました。
 モニタリング検査や検査命令の検査件数の推移を見てみると、ここ10年間はほぼ横ばいとなっています。 
 
 
 
 
3.違反状況 
 違反の条文別内訳は、法第13条違反(食品の成分規格(微生物、残留農薬、残留動物用医薬品)、添加物の使用基準等)が一番多く 477 件(65.9%)、法第6条違反(アフラトキシン等の有害・有毒物質の付着等)が193件(25.0%)、法第12条違反(指定外添加物の使用)が43件(5.8%)、法第18条違反(器具又は容器包装の規格)が21件(3.1%)、法第10条違反(食肉の衛生証明書の不添付)が2件(0.3%)でした。
 
4. 海外情報等に基づく緊急対応 
海外での食中毒の発生情報や違反食品の回収等に関する情報に基づき、令和6年度においては、オーストラリア産ワニ肉における金属片混入のおそれ、フランス産ナチュラルチーズにおけるリステリア・モノサイトゲネス汚染などについて、対応を行いました。
 
 
5. 輸出国における衛生管理対策の推進 
二国間協議を通じた、法違反の原因究明及び再発防止対策、監視体制の強化、衛生管理対策の確立の要請並びに牛海綿状脳症(BSE)に係る対策を行いました。例:アイルランド産牛肉のBSE対策、米国産アーモンドのアフラトキシン対策等 
 
6. 輸入者への自主的な衛生管理の実施に関する指導 
検疫所では、監視指導計画に基づき、輸入者に対し説明会や輸入前指導(輸入相談)を実施し、輸入食品等の自主的な衛生管理の推進を図ってきました。令和6年度は、21,654 件の輸入前指導(輸入相談)を実施し、このうち法に適合しないことが判明した件数が477件(延べ633件)であり、違反率については2.20%、輸入時の0.03%と比較すると、法違反に該当する食品等の輸入を効果的に防止することにつながっていました。 
 



(C) 2009 Association for the Safety of Imported Food, Japan