2025.3.3
no.77

食品パッケージに描かれるマークについて
 
1.はじめに
食品パッケージにはいろいろなマークが描かれており、その種類も千差万別です。ここでは、国がルールを定め該当する食品は必ず表示しなければならないもの。国がルールを定め一定の要件を満足すれば任意で表示できるものを紹介します。
 
2.国がルールを定め該当する食品は必ず表示しなければならないもの
1) 容器のリサイクルマーク 
以下のマークは「資源有効利用促進法」により表示が義務づけられています。 
 
(1) 飲料缶 
飲料容器において、アルミ缶とスチール缶が分別しやすいように、容器の表面にそれぞれの材質を表示することが義務付けられています。 
 
 
 
(2) PET製品
飲料、酒類、特定調味料(しょうゆ、しょうゆ加工品、みりん風調味料、食酢・調味料、ノンオイルドレッシング)のPETボトルに表示が義務付けられています。 
 
 
 
(3) プラスチック製容器包装 
飲料、酒類、特定調味料用PETボトルを除くプラスチック製の容器包装について表示が義務づけられています。 
 
 
 
(4) 紙製容器包装 
飲料用紙パックでアルミニウム不使用のもの及び段ボール製容器包装を除く紙製の容器包装について表示が義務づけられています。 
 
 
 
2)トクホマーク・特別用途食品マーク 
特定保健用食品や特別用途食品として認められた食品にはトクホマーク及び特別用途食品のマークを表示することが義務付けられています。 
 
(1)トクホマーク 
特定保健用食品(条件付き特定保健用食品を含む)は、からだの生理学的機能などに影響を与える保健効能成分を含み、その摂取により、特定の保健の目的が期待できる旨の表示をする食品です。これを販売するには、食品の有効性や安全性について国の審査を受け、許可を得なければならず、パッケージにトクホマークを付けることが義務付けられています。
トクホマークには2種類あり、特定保健用食品のマークと特定保健用食品よりエビデンスが弱い条件付き特定保健食品のマークです。 
 
 
 
(2)特別用途食品のマーク 
特別用途食品(特定保健用食品を除く)は、乳児の発育や、妊産婦、授乳婦、えん下困難者、病者などの健康の保持・回復などに適するという特別の用途について表示を行う食品です。これを販売するには、規格又は要件への適合性について、国の審査を受け表示の許可を受けなければならず、パッケージに特別用途食品のマークを付けることが義務付けられています。 
 
 
 
3. 国がルールを定め一定の要件を満足すれば任意で表示できるもの 
 
1)JASマーク 
JASの対象となる品目は、飲食料品、油脂、農産物、林産物、畜産物、水産物などです。これらの品目の品位、成分、生産行程、流通行程、取扱方法、試験方法等を定めたものがJASです。 
 
(1)JASマーク 
品位、成分、性能等の品質についてのJASを満たす食品や林産物などに付されます。 
 
 
 
(2)有機JASマーク 
有機JASを満たす農産物などに付されます。有機JASマークが付されていない農産物、畜産物及び加工食品には「有機○○」などと表示することができません。 
 
 
 
(3)特色JASマーク 
熟成ハム類、地鶏肉、生産情報公表牛肉、持続可能性に配慮した鶏卵・鶏肉などの相当程度明確な特色のあるJASを満たす製品などに付されます。 
 
 
 
 2)GIマーク
「地理的表示保護制度」は、その地域ならではの自然的、人文的、社会的な要因の中で育まれてきた品質、社会的評価等の特性を有する農林水産物・食品等の名称を、地域の知的財産として登録し、保護する制度です。国の審査を経て登録されたものは、GIマークを使用することができます。 
 



(C) 2009 Association for the Safety of Imported Food, Japan