2024.11.5
no.75

健康日本21について
 
1.健康日本21の歴史
我が国においては健康増進に係る取組として、「国民健康づくり対策」が昭和53(1978)年から十数年ごとに第1次から第4次にわたって展開されてきた。
 
 
 
2.健康日本21(第二次)の評価  
平成25(2013)年度より開始した健康日本21(第二次)では、合計53項目の目標が設定され、10年間(平成25年~令和4年)の成果の結果を以下のように取りまとめた。 
 
 
 
53項目中、悪化している指標は4項目あり、以下のようなものであった。 
・メタボリックシンドロームの該当者及び予備群の減少
・適正体重の子どもの増加
・睡眠による休養を十分とれていない者の割合の減少
・⽣活習慣病のリスクを⾼める量を飲酒している者の割合の減少
(⼀⽇当たりの純アルコール摂取量が男性40g以上、⼥性20g以上の者)
 
3.健康日本21(第三次)の全体像  
健康日本21(第二次)の成果や課題及び今後予想される社会変化を踏まえて策定された「全ての国民が健やかで心豊かに生活できる持続可能な社会の実現」というビジョン実現のため、基本的な方向を①健康寿命の延伸・健康格差の縮小、②個人の行動と健康状態の改善、③社会環境の質の向上、④ライフコースアプローチ(胎児期から高齢期に至るまでの人の生涯を経時的に捉えること)を踏まえた健康づくりの4つとした。
そして、健康日本21(第三次)の全体像を以下のように取りまとめた。 
 
 
 
4.スケジュール 
健康日本21(第三次)の運動は令和6(2024)~令和17(2035)年度の12年間とし、計画開始後6年(令和11年)を⽬途に中間評価を⾏うとともに、計画開始後10年(令和15年)を⽬途に最終評価を⾏うこととした。 
 
5.目標の設定
基本的な方向に沿って、健康(特に健康寿命の延伸や生活習慣病の予防)に関する科学的なエビデンスに基づくこと、継続性や事後的な実態把握などを加味し、データソースは公的統計を利⽤することを原則として目標を設定した。目標値は、直近のトレンドや科学的なエビデンス等も加味しつつ、健康日本21(第二次)で未達のものは同じ目標値、目標を達成したものはさらに高い目標値を設定することとした。(全部で51項目)
主なものを下記に記載する。 
 
項目  現状  目標値 
健康寿命の延伸  健康寿命
 男72.68年、女75.38年
平均寿命
 男81.41年、女87.45年 
平均寿命の増加分を上回る健康寿命の増加 
適正体重を維持している者の増加  60%  66% 
低栄養傾向の高齢者の減少  16.8%  13% 
バランスの良い食事を摂っている者の増加  37.7%  50% 
野菜摂取量の増加  281g  350g 
食塩摂取量の減少  10.1g  7g  
日常生活における歩数の増加  6,278歩  7,100歩 
運動習慣者の増加  28.7%  40% 
睡眠時間が十分に確保できている者の増加  54.5%  60% 
生活習慣病(NCDs)のリスクを高める量を飲酒している者の減少  11.8%  10% 
喫煙率の減少  16.7%  12% 
歯周病を有する者の減少  57.2%  40% 
がん検診の受診率の向上  37%~53%  60% 
糖尿病有病者の増加の抑制  1,150万人  1,350万人 
ロコモティブシンドロームの減少  232人(人口千人当たり)  210人(人口千人当たり) 
地域の人々とのつながりが強いと思う者の増加  40.2%  45% 
メンタルヘルスに取り組む事業者の増加  59.2%  80% 
 
 当該文書は厚生労働省の「健康日本21(第三次)の推進のための説明資料」を基に作成しました。
 
 



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