no.25
2011.11.29

中国衛生部は「栄養表示」を義務化

  2011年10月12日中華人民共和国衛生部は、国家標準(GB 28050-2011)として「包装食品栄養表示通則」を公布しました。 施行は2013年1月1日とされています。
 これにより、以下の「表示を免除されるもの」を除く包装食品には栄養表示が必要となりました。

【栄養表示を免除されるもの】
1. 生鮮食品、包装食肉、鮮魚、生鮮野菜・果実、鶏卵等
2. アルコール含量が0.5%以上の飲料・酒類
3. 包装の総表面積が100平方センチ以下あるいは最大表面積が20平方センチ以下のもの
4. 製造現場で現金販売されるもの
5. 包装した飲用水
6. 日常的食用量が10g以下あるいは10ml以下の包装食品
7. その他の法律で栄養表示が不要とされているもの
 必須表示項目は、エネルギー、蛋白質、脂肪(脂質)、炭水化合物(炭水化物)、ナトリウムの5項目を原則とし、強化した栄養成分があればその項目を、また、原料中に含まれる水素添加油脂、あるいは製造に使用した水素添加油脂があれば、トランス脂肪酸について表示することとされています。
 食品としての含有量の単位は、食品100g又は100ml当たり、あるいは一食分とすること。
 また、参考値として別添のNRVに占める割合を表示すること、とされ、脂肪については「飽和脂肪とコレステロール」を、炭水化合物については「糖と食物繊維」をあわせて表示することも可となっています。
 表示については誇大な表現や虚偽の情報の記載を排除するため、増・減、高・低、ゼロ・無等々についての条件や基準、記載した数値と実際の含有量との許容差等も定められており、客観的な点検が必要です。詳細は以下のアドレスにてご確認下さい。

【GB 28050-2011】
 http://www.moh.gov.cn/publicfiles///business/cmsresources/mohjcg/cmsrsdocument/doc13261.pdf
 なお、これにより、すでに栄養成分が表示されている中国製品を日本に輸入した際、以下の内容(理由)にてそのまま使用するのは問題がありますので、日本での検査結果と照合する等の注意が必要です。
記載されている表示(含有量含む)は、そのまま日本の表示として使用できない。
 (邦文ではないので表示と認められない)
記載されている数値は再確認しなければならない。
 (中国と日本の検査方法の違い、許容誤差の違いが無視できない)
表示されているNRV中の%は日本人への推奨値とならない。
 (日本人の食事摂取基準は不足と過多の両面から検討されている)
 ちなみに日本の食事摂取基準は以下の情報を参考にして下さい。
 http://www.mhlw.go.jp/houdou/2004/11/h1122-2.html




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